マインクラフト(マイクラ)Java版でシェーダーを使う場合、OptiFine を導入するのが伝統的な方法となっています。
ところが、マイクラがアップデートされても、なかなか新バージョン向けの OptiFine が出ないことがあります。シェーダーのあるキレイな世界でプレイしたい、という人は、長く待たされることになります。
また、OptiFine を導入したことによって、マイクラが落ちるようになる、といったトラブルも起こることがあります。
そんなとき、何か OptiFine の代りに使える MOD はないか、と考えるのではないでしょうか?
この記事では、OptiFine について説明し、その後、OptiFine の代替として使える MOD とその導入方法を紹介します。
この記事の内容は、Windows にインストールされたマイクラ Java版でのものです。また、マイクラの起動は標準の Minecraft Launcher から行うことを想定しています。
OptiFine の役割と前提 MOD
OptiFine は、マイクラJava版でシェーダーを使う場合に、マイクラとシェーダーの仲立ちをする役割をする MOD です。ほとんどのマイクラ Java版のシェーダーは OptiFine を導入しなければ動作しません。
OptiFine にはシェーダーを動作させる役割の他にも、マイクラの画面の描画を高速化したり、リソースパックの表現の幅を広げたり、といった役割があります。
OptiFine を代替する MOD を選ぶ際は、シェーダーだけを使うのか、それとも、OptiFine を要求するリソースパックも併せて使うのか、によって、選択肢が変わることになります。
さらに、シェーダーだけではなく、他の MOD も導入してマイクラをプレイしたい、という場合は、OptiFine や OptiFine 互換 MOD と、他の MOD が同時に動作することができるよう、前提 MOD を導入する必要があります。
マイクラJave版の前提 MOD には Forge と Fabric の2つがあります。シェーダーと他の MOD を併用する場合、これらの前提 MOD のどちらかを導入することになります。
MOD 導入の基本
OptiFine や前提 MOD を導入する前に、MOD やシェーダーの導入に必要な知識を整理しておきます。
まず、MOD を導入する際には、マイクラをインストールしたフォルダーを知っておかなければなりません。これはデフォルトでは
C:\Users \〈ユーザー名〉\AppData \Roaming \.minecraft
となっています。マイクラを別のフォルダーにインストールした場合は、場所を確認しておきます。
OptiFine や前提 MOD を導入した後の段階では、この .minecraft フォルダーの中に、mods、shaderpacks、resourcepacks、というフォルダーがあるはずです。これらのフォルダーの中には、名前の通り、
mods: MOD の .jar ファイル
shaderpacks: シェーダーの .zip ファイル
resourcepacks:リソースパックの .zip ファイル
を置くことになっています。
OptiFine を直接導入したり、前提 MOD を導入する場合は、それらの .jar ファイルを mods フォルダーの中に置いただけでは導入したことにはなりません。別途インストールが必要になるので注意してください。
前提 MOD などを導入する場合は、インストーラーをダウンロードして起動しなければなりません。このインストーラーは .jar ファイルで提供されることが多いのですが、.jar ファイルを起動するには Javaランタイム(JRE)が必要です。インストーラーを起動できない場合はパソコンに Javaランタイムを導入してください。
OptiFine の導入
ここでは、マイクラ Java版に OptiFine を直接導入する方法と、Forge や Fabric を導入したうえで OptiFine を導入する方法を説明します。OptiFine 以外の MOD を OptiFine と同時に使いたい場合は、MOD が要求する前提 MOD を導入したうえで OptiFine を導入する必要があります。
直接 OptiFine を導入する方法
OptiFine を直接導入するには、まず、次のリンク
から OptiFine のダウンロードサイトに行き、プレイしたいマイクラのバージョンを選びます。古いマイクラのバージョンを選ぶには、一番下の Show all versions をクリックします。
マイクラのアップデートの直後などで OptiFine の開発が追い付いていない場合、Preview versions というリンクが表示されることがあります。まだ開発途上でバグがあったり、動作が不安定だったりすることがありますが、それでも OptiFine を使いたい場合は、このリンクを開きます。
プレイしたいマイクラのバージョンに対応した Download ボタンを押すと、広告サイトに飛びます。そこで5秒ほど待つと、右上に Skip と書かれたボタンが現れるので、これを押します。表示されたページでさらに Download ボタンを押すと OptiFine の .jar ファイルがダウンロードされます。
マイクラのバージョンを選ぶ → Download → 5秒待つ → 右上の Skip → Download
この .jar ファイルは実行可能なファイルなので、ダウロードの際に警告が表示されることがあります。心配であれば、個別にウィルススキャンをしておきましょう。
ダウンロードした .jar ファイルを起動すると、マイクラをインストールしたフォルダーを指定する画面が現れます。フォルダーを確認して Install ボタンを押せば OptiFine がインストールされます。
ここで、対応するバージョンのマイクラを過去に1回も起動したことがない場合、エラーになることがあります。このため、OptiFine を直接導入する場合は、マイクラをバニラで1回起動しておくのがお勧めです。ゲームをプレイする必要はありません。
Minecraft Launcher を開くと、起動構成の中に OptiFine という項目があるはずです。
シェーダーを導入するには、.minecraft フォルダーの下の shaderpacks フォルダーの中にシェーダの .zip ファイルを置き、新しく作られた起動構成でマイクラを起動します。
設定 → ビデオ設定 → シェーダーの詳細設定
の順にボタンを押し、使いたいシェーダーを選びます。
Forge を導入したうえで OptiFine を導入する方法
まず、OptiFine を直接導入する場合と同じように、プレイしたいマイクラのバージョンに対応した OptiFine をダウンロードします。このとき、Download ボタンの右側に、対応する Forge のバージョン番号が書かれているのでメモをしておきます。OptiFine の開発が遅れていて Forge に対応できていない場合は N/A となっています。
次に、下のリンク
から、Forge のサイトに行き、左側にあるリストからプレイしたいマイクラと同じバージョン番号を選びます。すると Download Latest(最新版)と Download Recommended(推奨版)という項目が表示されます。Forge の開発が遅れている場合には、推奨版は表示されないことがあります。
特に理由がないときは推奨版を選べばよいのですが、問題が起きるようであれば、OptiFine をダウンロードしたときにメモをした Forge のバージョン番号と同じものを探します。Show all Versions というオレンジ色のボタンを押すと、全てのバージョンが表示されます。
選んだ Forge の Installer という項目をクリックすると広告サイトに飛びます。5秒ほど待つと右上に Skip ボタンが現れるので、これを押すとダウンロードが始まります。
これも実行可能な .jar ファイルなので警告が表示されることがあります。
マイクラのバージョンを選ぶ → Forge を選ぶ(推奨版)→ Installer → 5秒待つ → 右上の Skip
ダウンロードした .jar ファイルを開くと、マイクラがインストールされているフォルダーを選ぶ画面が表示されます。フォルダーの場所と Install client がチェックされていることを確認して OK を押すとインストールが始まります。
Minecraft Launcher を開くと、起動構成の中に forge という項目があるはずです。
Forge を導入したうえで OptiFine を導入するには、.minecraft フォルダーの中にある mods フォルダーの中に、ダウンロードした OptiFine の .jar ファイルを置き、新しく作られた forge の起動構成でマイクラを起動します。
OptiFine と併用したい MOD がある場合には、それも mods フォルダーの中に置くことで、マイクラの起動時に読み込まれます。
シェーダーの導入方法は OptiFine の直接導入の場合と同じです。
Fabric を導入したうえで OptiFine を導入する方法
Fabric を導入するには、まず、下のリンク
から、Fabric のサイトに行き、青く目立つ Download ボタンを押します。次のページでさらに Download for Windows ボタンを押すと、インストーラーの .exe ファイルがダウンロードされます。
インストーラーを起動すると、Fabric を導入するマイクラのバージョンを選ぶ画面が表示されるので、リストから Minecraft バージョン を選びます。次の項目の ローダーバージョン については、普通はデフォルトのままで問題ありません。インストール先のフォルダーと 起動構成を作成 のチェックを確認して インストール ボタンを押します。
Minecraft Launcher を開くと、起動構成の中に fabric-loader-バージョン番号 という項目があるはずです。これで Fabric を導入したマイクラを起動することができます。
ローダーバージョンが導入したい MOD に合っていない場合、マイクラを起動した際に Modに互換性の問題があります! というウィンドウが表示されます。その場合は、メッセージ内に対応するローダーバージョンが表示されているので、確認して Fabric のインストールをやり直します。
Fabric の導入はこれで完了です。
Fabric を導入したうえで OptiFine を導入するには、Fabric と OptiFine の仲立ちをする OptiFabric という MOD が必要になります。下のリンク
から OptiFabric のウェブサイトに行き、右側にある Game Versions という項目からプレイしたいマイクラのバージョンを選びます。
すると、利用可能な OptiFabric の一覧が表示されます。 一覧の項目の先頭には、R や B といったアイコンがついています。R はリリース版、B はベータ版を表しています。ベータ版はまだ開発途上なので、なるべく、リリース版で最新のものを選ぶのがよいでしょう。
古いバージョンのマイクラで OptiFabric を使う場合は、Game Versions の右にある View all をクリックします。一覧表の Game Ver. の項目にマウスオーバーすると対応するマイクラのバージョンが表示されるので、これを見て必要な OptiFabric を選びます。
必要な OptiFabric を選んだら、一覧表の右端にある「⁝」をクリックします。2つの選択肢が表示されるので、下の Download file を選ぶと、数秒後に OptiFabric の .jar ファイルがダウンロードされます。
マイクラのバージョンを選ぶ → OptiFabric を選ぶ →「⁝」→ Download file → 数秒待つ
さらに、OptiFine を直接導入する場合と同じやり方で、プレイしたいマイクラのバージョンに対応した OptiFine をダウンロードします。
ダウンロードした OptiFabric の .jar ファイルと OptiFine の .jar ファイルを .minecraft フォルダーの中にある mods フォルダーの中に置き、新しく作った fabric-loader-バージョン番号 の起動構成でマイクラを起動すれば、マイクラに OptiFine が導入されます。
OptiFine の他にも MOD を導入したい場合は、その .jar ファイルも mods フォルダーの中に置くことで、マイクラの起動時に読み込まれます。Fabric を前提 MOD として要求する多くの MOD では Fabric API が必要になります。その場合は、Fabric API の .jar ファイルも mods フォルダーの中に置きます。
シェーダーの導入方法は OptiFine の直接導入の場合と同じです。
OptiFine の互換 MOD
ここでは、OptiFine を代替することのできる MOD として、Iris と Fabulously Optimized MODパックを紹介します。
OptiFine は、どちらかというと Forge と相性の良い MOD ですが、これらの OptiFine 互換 MOD は Fabric と共に動作するように作られています。このため、Forge を前提とする MOD は同時に動かすことができません。
Iris を導入すると、OptiFine 上で動作するシェーダーを OptiFine なしで使うことができるようになります。また、OptiFine よりも Iris のほうが、シェーダーを高速で動かすことができます。
しかし、OptiFine はシェーダーを動かす機能の他にも、リソースパックの表現の幅を広げる機能などを提供しています。Iris にはそのような機能がありません。そこで、OptiFine のほとんどの機能を実現する互換品を目指して、Iris を中心とした40個前後の MOD のセットで構成された MOD パックが Fabulouly Optimized です。
多くの人にとって OptiFine を導入する動機は、シェーダーを使いたい、ということでしょう。シェーダーのみを使うのであれば、Iris だけを導入すれば十分です。シェーダーと共に OptiFine を要求するリソースパックを使いたい場合は、Fabuloulsy Optimized を導入することになります。
Iris の導入
Iris を導入するには、まず、下のリンク
から、Iris のダウンロードサイトに行きます。DOWNLOAD UNIVERSAL JAR という大きなボタンを押すと、Iris のインストーラーとなる .jar ファイルがダウンロードされるので、これを起動します。
インストーラーの画面では、まず、Select game version でプレイしたいマイクラのバージョンを選びます。
次に Installation type: という選択肢があります。ここでは、Iris だけを使いたい場合は Iris Only を、Iris の他に Fabric 上で動く MOD を同時に使いたい場合は Iris + Fabric を選びます。
Installation directory: でマイクラがインストールされているフォルダーが選ばれていることを確認して Install ボタンを押します。
インストールが終わるとボタンに Completed! と表示されるので、ウィンドウの右上の「×」を押して終了します。
マイクラのバージョンを選ぶ → Iris Install か Fabric Install かを選ぶ → マイクラのフォルダーを確認 → Install → 「×」で終了
Minecraft Launcher を起動すると、Iris Only の場合は Iris & Sodium for バージョン番号、Iris + Fabric の場合は Fabric Loader バージョン番号 という起動構成ができているはずです。また、Fabric Install の場合は mods フォルダーの中に iris-mcバージョン番号.jar、sodium-fabric-mcバージョン番号.jar という2つの MOD が追加されます。
Iris Only の場合は、Iris & Sodium for バージョン番号 の構成でマイクラを起動します。
Iris + Fabric でインストールを行い、Fabric を前提とする MOD を追加する場合は、mods フォルダーの中に追加する MOD の .jar ファイルを置きます。Fabric を前提 MOD として要求する多くの MOD では Fabric API が必要になります。その場合は、Fabric API の .jar ファイルも mods フォルダーの中に置きます。そのうえで Fabric Loader バージョン番号 の構成でマイクラを起動すれば MOD が導入されます。
シェーダーを使うには、.minecraft フォルダーの中の shaderpacks フォルダーの中に使いたいシェーダーの .zip ファイルを置き、マイクラを起動します。起動画面から
設定 → ビデオ設定 → シェーダーパック…(画面上部にある)
を選べば、シェーダーの ON OFF の切り替えと、使いたいシェーダーを選ぶ画面が表示されます。
Fabulously Optimized の導入
Fabulously Optimized は Fabric を前提として要求する40個前後の MOD からなる MODパックです。そのため、まず、Fabric を導入する必要があります。
しかし最近、ボタンひとつで Fabric と MODパックを同時に導入することができるインストーラーが配布されるようになりました。
Fabulously Optimized MODパックのインストーラーは、下のリンク
からダウンロードすることができます。Automatic Installer の項目のところに、Windows用、macOS用、Linux用のインストーラーをダウンロードするためのボタンがあるので、必要なものをダウンロードします。
ダウロードしたインストーラーを起動するだけで、自動的に Fabric と Fabulously Optimized MODパックが導入できます。Minecraft Launcher を起動すると FO と書かれたアイコンの起動構成ができているので、これでマイクラを起動します。画面の右下に Fabulously Optimized と表示されていれば MODパックの導入は成功です。
何らかの理由で自動インストールができない場合は、まず、この記事の「Fabric を導入したうえで OptiFine を導入する方法」に従って Fabric を導入します。
次に、上のリンクのウェブページから MODパックの .zip ファイルをダウンロードします。
Manual ZIP-archive という文言の下に、小さなリストと下矢印のボタンがあります。このリストには、5.6.5 for 1.20.2 という感じで、for の後に対応するマイクラのバージョンが書かれています。リストからプレイしたいマイクラのバージョンを選び、下矢印のボタンを押すと .zip ファイルがダウンロードされます。
この .zip ファイルの中には、config、mods、resourcepacks、という3つのフォルダーがあるので、これらをマイクラがインストールされている .minecraft フォルダーにコピーします。その際、元々あったファイルは上書きされてしまうので注意してください。これら3つのフォルダーについては、予め内容を他の場所に移すなどして、空にしておくことをお勧めします。
Fabric を導入した起動構成でマイクラを起動して、画面の右下に Fabulously Optimized と表示されていれば MODパックの導入は成功です。
起動したマイクラの画面で 設定 → リソースパック とボタンを押してリソースパックの設定画面に進み、resourcepacks フォルダーにコピーされているリソースパックを読み込みます。
これで Fabulously Optimized MODパックの導入は完了です。
シェーダーの使い方は Iris の場合と同じです。
Fabulously Optimized は OptiFine の互換機能を提供することを目標としているようですが、現時点では、細かい点で OptiFine とは動作が異なっています。
例えば、モブの ID によって見た目を変えるリソースパックを使う場合、同じモブでも OptiFine と Fabulously Optimized では見た目が違う、といったことが起こるようです。このような動作の違いが、将来、改善されるかどうかは分かりません。